レアルの移籍戦略:アザール、ポグバがin、ベイルout?

 レアル・マドリードが過ごした忘れ去りたいシーズンは、今夏の大幅な選手入れ替えを予感させる。18敗という数字は、1995ー96シーズンに経験して以来の敗戦数だ。果たしてジネディーヌ・ジダン監督”新・銀河系軍団”を形成し、クラブに幸運をもたらすことができるのだろうか?

 レアルが最後にスター選手を獲得したのは、2014年のハメス・ロドリゲスまで遡る。それから5年、ジダンはスカッドに大幅な維新を行い、新・銀河系軍団を形成することができるのだろうか?


 レアルはすでにポルトからDFエデル・ミリターノ、サントスから18歳のロドリゴ・ゴエスを獲得。加えてアイントラハト・フランクフルトのFWルカ・ヨビッチも獲得間近と噂されている。しかし、これはまだ今夏のレアルにとっては序章に過ぎない。

 エデン・アザールのチェルシーでの将来は間も無く決まると見られているが、残り契約年数1年の選手に対してレアルが用意している金額は8800万ポンド、ブルーズの希望額に4200万及ばない。1億ポンドの壁を破り、史上最高額の移籍金でアザールを獲得するのは1つの手ではあるが、その金額ならばPSGからキリアン・ムバッペを獲得できるだろう。

 フランス人FWは、”新しいプロジェクト”に対してオープンな姿勢であることを告白しており、クラブは残留に自信を持っているが、監督であるトーマス・トゥヘルは、「ムバッペとネイマールの将来については保証ができない」と語っている。

 獲得候補者リストはここでも終わらない。Sky Sports Newsも先月報じているように、レアルはマンチェスター・ユナイテッドのMFポール・ポグバ獲得にも自信を覗かせている。ポグバは3月に「ジダンの元でプレーするのは誰にとっても夢」と語っており、これが現実になるかどうかは誰がサンチャゴ・ベルナベウから離れるか次第である。

 レアル・マドリードの元会長であるラモン・カルデロンから"Soap Opera"=昼ドラと称されたガレス・ベイルの去就は不透明なままだ。


 以前にSky Sportsが報じたベイルの将来についての記事では、彼の代理人であるジョナサン・バーネットと、スペインサッカー界をよく知るグラハム・ハンター氏のコメントが掲載されているが、4万人のSky Sports読者を対象に行った投票では、83%もの割合でベイルは今夏にマドリードを去るべきとの回答がなされた。


 さらに5月末には現会長フロレンティーノ・ペレスが、キャプテンであるセルヒオ・ラモスがフリートランスファーで中国への移籍希望をしたとのことを明らかにしているが、彼のリクエストは「他の選手たちにとっても良くない前例となってしまう」と拒否された。


 GKケイラー・ナバスは、余剰戦力として今夏の退団が濃厚。バイエルン・ミュンヘンへのローンから戻ってくるハメス・ロドリゲスはまだ完全移籍のオファーが届いておらず、同様にチェルシーへと渡ったマテオ・コバチッチは、ロンドンのクラブが今夏の補強禁止から解かれるか解かれるか次第で去就が変わってくる。


 ジダン自身は「現スカッドに変化を。我々にはまだ多くの時間があり、来シーズンをより良いものにするためにはオフシーズンから動き始めなくてはならない」と、シーズン最終戦に語っており、ベイルの去就に関しては「何が起きるかわからない。他の選手とも話の場を設けている。誰がスタメンで、誰がベンチかの決断を下さなければならないが、来年はなんだって起こりうる」とコメント。さらに「何か気に入らないことや、うまくいかないことがあれば変化を起こさなければならない。これまでに選手たちが積み重ねてきたことも忘れはしないが、我々は我々は過去ではなく今日を生きている」と付け加えた。


 ASはレアルが今夏の補強資金として1億9000万ユーロを用意していると報道。ただ、ミリターノとヨビッチに加えて大型補強を実行するためには、やはり数人の選手たちを放出する必要があるだろう。


 ベイルとハメスを売却し、加えてレンタルでの放出を避け、資金繰りをしていくことで3億ユーロを確保できるとASは見込んでいる。2018−19シーズンは11人の選手をレンタルしていたが、それよりも余剰戦力は放出することで資金を調達すべきである。Marcaはナポリやユベントスがハメスの獲得レースに参戦したと伝えておりベイルとハメスの放出だけでも1億5000万ユーロは確保できると考えられている。

 

 果たしてレアルは新・銀河系軍団を形成し、新たな時代を築くことができるのだろうか?

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